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足立区の塾がお役立ち情報をお届けします

勉強法

  • 四谷大塚合不合判定テスト 算数の対策 その2
    2018/06/10

    長らくお待たせ致しました。前回の続きです。

    テストというものは、その時点での学力を測るモノサシに過ぎない、と前回お話しましたが、それは結果の事であって、実際にどう取り組んだらよいのか、はまた別の話なのです。

    わが志学塾では、物事の本質を伝えています。テストでいかに得点していくかということよりも、今学んでいることについて、なぜなのか、どうしてこのように考えるべきなのか、問題に対して真剣に取り組み、考え抜く力ーこれが生涯にわたっての底力となるのですがーを養っているのです。人としてどうあるべきか、やって良いこと悪いことをもきっちりと教えていきます。

    しかし、それと同時に実際にテストに取り組む際は、合格点をとらなければ意味がないものだ、とも教えます。頑張ったけれどダメだったではしかたがないのだと・・・。

    テストとは対話です。出題者との対話、相手のあることなのです。ここを忘れてはなりません。たとえば、大問などは、(2)をやる際にどうして(1)ではこれを求めさせたのだろう?などと考えてやることが大事になったりしてきます。

    全体としてはそのテストが自分に何を求めているかということをわかって取り組むことが大事です。

    さて、合不合判定テスト算数ですが、あたりまえのようですが、このテストではきちんとパターン認識できてるかどうか、が問われています。ですから、解答用紙の半分(仕切り直しのような雑題のあたりまで)は、ごく基本的な問題です。ここでつまづくと高得点は望めません。算数に自信のない人は、まずはここまでを50分かけてじっくり取り組むことに専念することをお勧めします。

    そうはいっても小学生の場合、実際のテストの現場では、焦ったり、勇気がなかったりで、前半だけに全力を尽くすことがなかなかできないようですが、ぼくの教え子には、それを見事に実行して90点以上取れた、と言って喜んでいた子もいますので、物は試しですから是非やってみてください。テストは難しい問題を解くためにあるのではなく、合格点をとるためにあるのですから。そして、ここで試されているのはごく基本的な力があるかどうかなのですから。良い点を取って気分よく勉強を進められた方が、何事もうまくいくでしょう。

    要するに学校のテストのように時間内にすべての問題に取り組むことができないレベルなので、現時点での実力に合わせた戦略が必要なのです。

    テストの前半への対策は、予習シリーズ6年㊤の基本チェック、または、四科のまとめで十分でしょう。あるいは東京出版の単問チェックもお勧めです。四科のまとめ算数は、四谷大塚では夏休みまでに一通り取り組むことを進めていますが、早くに安定した結果を出すことを望まれる場合は、夏休みまでには少なくとも3周することをお勧めします。

    以上が実行できて自信が持てるようになれば、基本的な力の底上げを目指します。

    予習シリーズ6年㊤基本問題

    東京出版 プレ中学への算数 合格を決めるキーポイント

    などがお勧めです。同時にテストの後半および志望校対策として予習シリーズ6年㊤の練習問題レベルを反復練習していくと良いでしょう。

  • 四谷大塚合不合判定テスト 算数の対策 その1
    2018/05/07

    お久しぶりです。うめだ志学塾 塾長の向井です。

    新学年のスタート、春期講習といろいろと忙しくブログを更新できずにいました。

    予習シリーズ6年㊤のカリキュラムがスタートしてはや3カ月。

    公開組み分けテストのほか、合不合判定テストも始まりました。テスト結果を見て一喜一憂しているご父兄も多かろうと思います。そこで今回は、四谷大塚の合不合判定テストで算数を高得点に導くにはどうしたらよいかを考えたいと思います。

    まず、心得として、テスト(偏差値)というものは、現在の学力を測るモノサシなのであって、それが人間力を評価するものではない、ということです。ですから、たとえ結果が伴わなくともお子さんの人間性を否定するようなことを言わないようにしてください。少しでもいい変化があれば大いに褒めてあげてください。

    また、算数が良ければ学力があって、悪ければそれがない、この子は理系だ、文系だなどと判断するのは大人側の勝手な思い込みであって、国語がよくできるということも素晴らしいことであり、総合的に見ていただきたいということです。

    ある程度のレベルまで、算数を反射的に、頭脳の瞬発力のようなもので解いている子供というものは確かにいて、しかし、その子が中学・高校へ行って、深い洞察力を要する数学を得意とするかどうかはまったく別問題です(ぼくの教え子には、中学時代、超難関校の数学をドンドン解きまくって、そういう問題に触れる楽しさ、教える楽しさを分かち合った挙句、W大学の文学部に進学した、などという例もあります)。中学受験の算数は、その子の成長のタイミングに大きくかかわります。たとえば、大人の教えることを疑いもなく反復できる子があるレベルまでの算数はとてもよくできるし、逆に、自分流のような思考法が芽生えつつある子は、効率的な解法に納得できるまでに時間がかかったり・・・。

  • 理科の勉強法 木のむし焼き
    2017/11/03

    予習シリーズ5年㊦理科第7回 「物の燃焼」より

    今回は「物が燃える」という現象が空気中の酸素と熱や光を出しながら結びつくことであることを、燃焼の条件と共に学習しました。足立区の塾、うめだ志学塾では「実験重視」ということで、「気のむし焼き」に挑戦してみました。

    画像1のように装置を組み立て加熱すると、ほどなく試験管の中に白い煙(木ガス)が発生しあまり時間もかからず実験が進行していきました。ガラス管から木ガスが出てきた段階で点火をすると、子どもたちは「わぁっ」と歓声を上げ、木ガスこそ炎を出して燃える成分であると理解した模様です。

    同時に液体成分である木酢液、木タールが試験管のゴム栓付近にたまりだし、黒褐色である木タールの方が下の方にたまるため重い液体であると確認もできましたが、そのにおい(木酢液のもの、これ、手につくと当分落ちないんですよね)の強烈なことに辟易したようです。中にはどういうわけか鼻が利かず、なんで皆がキツイにおいのためにワーワー言っているのか理解できてない子どももいました。(そういえばアンモニアの噴水実験のときも、この子は刺激臭に鈍感だったけなぁ)

    木炭が出来上がり、さらにこれを燃やしてみると炎を上げずに燃えることから、そうか!炎の成分は木ガスとしてすでに出ていってしまったのだ!ということで実験終了です。

    ところで、教材には「木材を空気中で熱すると、酸素と結びついて燃えてしまい、灰になります。しかし、空気をあたえないで熱すると、気体や液体が出て木炭ができます。このように、物質を気体・液体・固体に分解することを、むし焼きといいます。・・・」とあり、14行にわたって説明文があります。

    小学生の場合それこそ、百聞は一見に如かず、でこのように実験して実地に理解したことは不思議なほど忘れないものですが、中学生くらいになりテスト前などにまとめをしている生徒をみると、理科に限ったことではありませんが、教科書を丸写し、この一言一句を覚えようというのか?とこちらが困惑するような勉強法を実行しているのを見かけます。

    そんなときはいつも「図に書いて覚えよう」と指導しています。例えば、画像3のようなものを書いてそれを覚えるのです。かつて中学生だったころ、ぼくはテスト前になると決まって参考書をまとめていました。これでも生真面目な方だったのでそれこそ丸写し。テスト三日前ぐらいになっても終わらず、泣きながら夜遅くまでその作業を続けたものです。ところがある日、今は亡き星新一さん(SF作家でショートショートなる分野の創始者)のある随筆を読む機会があり、そこいは「カンニングペーパーを作ってみよ」とありました。ご本人も述べられていましたが、それを作ろうとすると、小さくまとめなくてはならず、覚えるべき事柄を必要最小限に圧縮しなくてはならず、何が必要で何が必要でないかを見極める力が自然と養われ、結局はカンニングペーパーに頼らず、テストにのぞむことができるのです。

    それ以来、科目によらず図や表を駆使して内容をまとめる手法を覚え、あるいは編み出し丸暗記の必要を感じなくなりました。子供たちにはこう言うのです。「考えて導き出せることはおぼえなくてよい。覚えるべきことは、図や表を自分なりに工夫して作って覚えよ。」

    もちろん、見本のようなことは授業中にみせたり、個別にやって見せたりしていますが、でも、自分なりでよいのです。

    学習の基本は暗記です。覚えているからこそ、話もつながるし、応用・発展事項への理解も可能になるのです。しかし、「覚える能力」は誰にも等しく与えられているものではありません。だからこそ、図表が役立つのです。しかもそれを、多少時間がかかろうとも自分なりにこしらえていけばそのことは一生忘れないものになるでしょう。