講師冥利に尽きるとはこのこと!

2018/02/05

2月も2週目に入り、中学受験の結果が出始めています。まだ詳しくはお話しできないのですがこんな事がありました。

ある教え子が結果を報告に来てくれました。滑り止め(といっても東大選抜クラスですが・・)の1月校は合格したが、都内の志望校は2回ともだめだったそうで。滑り止めの学校へ進学することを、自分自身納得するために、辛いけれども報告しに来てくれたのです。

第1志望校の合格を目指すべく、ともに頑張った日々が思い起こされました。入試の過去問題を、あんなに楽しそうに解いていたその子の学ぶ姿は、たとえ第1志望の学校でなくても、この子ならばやっていける、学んでいける、長い人生の中で、中学入試などひとつの通過点に過ぎない。この姿勢さえあれば、悩んだことも苦しんだことも、さまざまな模様となっていずれ開花する、そんな風に僕に思わせてくれました。

本人も納得し、これからも頑張ってくれることを約束してくれて、送り出そうとしたとき、その子のお父さんがいらっしゃって、なんと志望校の繰り上げ合格になったということ。携帯で連絡を取っていたお母さんもいらっしゃって、今度はどちらを選ぼうかというに・・・。

そのご家族がどちらを選択したかはいうまでもないことかもしれませんし、どの学校を選ぼうがその子は十分に成長したと思っていましたが、帰り際にご両親が、

学ぶ楽しさ、問題を解くことのおもしろさ、そんなことをこの塾で教わったからよかった、この塾へきて本当に良かった

と志望校へ行くことをあきらめたときその子が言っていた、と教えてくれたのです。

もともと名の知れた学校へ合格させることが目的でおしえているわけではない、学ぶことの楽しさ、厳しさ、を伝え、生涯にわたって底力となる学力・思考力・判断力を鍛える場を提供することが、そもそもの設立の目的でありました。だから、昔取った杵柄、のような塾講師になってはいけないと思い、ぼく自身日々学びを怠らずにいます。そんな思いでやっていた僕にとって、この言葉は、この塾を設立した甲斐があった、自分の子供たちに対する思いが伝わっていた、と思える講師冥利に尽きるものでした。

しょうたろう君、本当によく頑張った、おめでとう!